檀れい、である。檀ふみ、ではない。「金麦」のCMに対して好感を持つかどうかで「おっさん度」がわかる、らしい。宝塚娘役からの転身組として、いまや若づくりにも無理の出てきた黒木瞳の、築いたポジションを奪い取ろうかという檀れい、だ。
この一連のCM、おっさん受けのいい半面、かなり女性からは評判がわるいらしいのだ。
思うに、どうも彼女には不幸の匂いがする。「武士の一分」の役しかり、角田光代の「八日目の蝉」のNHKでのドラマでは、主人公の誘拐犯、いずれもはまり役だったと思う。幸福を求めたくても決して日向を歩けない事情をその表情で良く表現していたと思う。映画化もされたようだが、おそらくこっちの方がはまり役なんだと思う(映画見てないけど)。
「金麦で待ってるー」の狙いは、「家でこんな女房が待ってたらいいなあ」とヤニさがるオヤジどもなんだろうが、否、「待ってる」のは愛人宅なのだ。そうだ、二号さんなのだ。本宅に帰れば、「ラガービール」が冷えているはずだ。本妻対二号さん、ビール対金麦、これがこのCMに隠された比喩なのであーる。「女房酔わせて・・・」の中野良子とも、「少し愛して、長ーく愛して」の大原麗子とは明確に違う。女性から評判が悪いのはそこだ。飛びぬけて美人でもなく、スタイルがいいわけでもなく、なのにすっぴんぽかったり、はだしだったり、「表」に出ない姿がそこにある。このCMはオヤジどもの「愛人願望」をくすぐっているのである。女性に受けが悪いのは、「なんか取られてしまいそうなやな女」に見えるからなんだと、思う。
ワタシですか?。サントリーはココで上げた例がすべてそうであるように、CMはうまいが、酒はまずい、ので金麦は飲みません。
ま、宝塚の娘役転身組は、未来永劫、八千草薫にはなれないのです。
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