由紀はまだウチに帰ってこられない。航の状況もあるが、やはり蓮田はちょっと遠いなあ。由紀が帰れたときに何も気にしなくていいように、家の状態をきちんとしとかないと、と洗濯の後、櫂の機嫌を伺いながら掃除に精をだす。家の中がすさんでくると気分も荒んでくるから。櫂は断乳後、順調に食欲が増しているようで、本当によく食べる。そしてウ●チもしっかりして処分しやすくなってきた。朝の昼寝の後、ご機嫌にしてるところに義母がきてくれて、バトンタッチ。義母が作ってくれた大量のおかずを保冷バッグに詰め込んで、着替えと一緒に背負いこんで出発。到着した時間はちょうどバスが行ってしまった直後。一時間以上バスは来ないので、今日も歩いて病院へ。多少曇っていたのと、道もしっかり覚えたので、前回よりは楽だったかな。
航は、入院以来つけていた酸素のチューブがとれて、顔も穏やか。以前の顔つきが戻って来た。膀胱のチューブが取れればかなり楽になるのだが、今しばらく辛抱のようだ。僕が持ってきた義母のおかずの中から、サツマイモと枝豆を結構な量食べた。今日は僕に向かって『帰れ』と言わなかったし、サツマイモをほぐしてやった時に「ありがとう」と言ってくれた。義母が同封した手紙を、涙が溢れそうになるのをこらえて読んでやると、おとなしく聞いていた。
担当医が来て、ここまでの状況を説明してくれた。腎不全を起こしかけていた危険な状態から脱して、抗がん剤も始まり、ひとまず最初の小さな山は越えた、とのこと。もちろんまだ先は長いが、嬉しい言葉だ。
櫂の保育園のことや今後の看護のことなど由紀と少し話した後、病室に忘れた大量の保冷バッグを、由紀が自転車でもってくる、というアクシデントもあったが、5時過ぎに蓮田を後にして、買い物をして7時前に帰宅。こちらでも今日はおかずが豊富なので嬉しい。義母の料理は素直においしい。
夜、櫂と散歩中、メールが入る。由紀から、血液の検査結果も良好だそうだ。ただ、薬を飲むのに抵抗が激しいらしい。しっかりしろ、航。
おんぶで散歩も今日は寝付かず、仕方がないので電気を暗くして、こちらが寝た振りをしていると、櫂はまるで夜行性の動物のようにしばらくあっちこっち歩き回った挙句、畳の上で眠った。昨日はフローリングの上で寝ていたし。暑いんだな。
明日は、所沢に二泊分の費用を支払いに行って、幼稚園の退園手続きかな。たった三ヶ月の幼稚園。少しさびしい。
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