栗原だより

自分の足で、自分の手で。

彫刻家の佐藤忠良がなくなった。９８歳だったそうで、そんなに長命であったとは知らなかった。それほどおもちゃを与えられていなかった僕は、小さい頃の遊び道具と言えば油粘土。毎日毎日飽きもせず、こねていたものだ。美術の教育系の大学で学ぶころには、彫刻の世界に進もうかと思ったりもしたが。

３年間のシベリア抑留。心身共に極限に追い込まれた環境で、人間の本能をつぶさに観察したという。「権力や知識のある人より、手に職を持った大工さんや、普通の人の方が立派でした」。

近頃、仕事でも、ニュースでも、なにかにつけて、傍観者的にしか物事を捉えられない人が多すぎる気がする。大した実績もないくせに、アドバイザーぶったポジションに回ろうとしたり、コンサルティングという名のもとに、机上の空論をこねくり回して、仕事の進行を邪魔するやつ。マネージメントとかプロデュースとか適当なカタカナ並べて、その実何もしない人。評論家はいらないから、あんたがやれよっ！ってやつばっかり。最近テレビにたくさん出てくる人たちもそんなのばっかり。現場にいるのは、どっかから派遣された人。でもなんだか、そんなテキトーなこと言ってるだけのやつが、なぜかカイシャではエラクなるみたい。大きな企業は、そんなんですかね。

自分の足で漕いだ分だけしか進まない自転車は、決して実力以上には走れない。偉そうなことほざいてる暇があるなら、漕いだ方がマシ。

ま、やるしかないねー。

平常心２

相変わらず、原子力関係など、事態は収束するどころか、拡大の恐怖と背中合わせの状況。地震自体において、我が家の親兄弟はじめ、親戚関係にも被災した人はいなかったものの、直接の友達の中には、そうした家族を失ったという知らせも入ってきて、心が痛む。

 

我が家の隣には、私の両親よりももう少しだけ年配のご夫婦が住んでいる。息子さん二人は独立して、今は二人暮らし。我が家のリビングの窓を、フェンス越しに手を伸ばして孫の手でたたく音がしたと思うと、お惣菜のおすそ分けだったり、ウチの航を本当の孫のような目線でかわいがってくれる非常に優しいご夫婦である。そんなお二人は、今回の買占めやら、物不足に対しても、「本当に物の無い時代は、こんなもんじゃなかったよ」と平然としていらっしゃる。

昨夜、田舎の母親から電話があった。由紀のことを大事にしろ、とひとこと。

おたおたしている自分が情けなくなってきた。

戦争経験者の達観ぶりには、ただただ頭が下がる。自分を見失わないようにしなければ。

 

平常心

とか何とかいいながら、本数は少な目ながら電車もうごくようになったようで（ずっと自転車なので、現状は身に凍みてないのだが）、あれほど多かったにわか自転車通勤者もあっという間に減った。道路は、GS渋滞を除いては、むしろ交通量は少なめでは？と思えるくらいの今朝の状況。それにしても、買占めはどうにかならんかな。こんな状況で、声高に、twitterは通じたとか、詳細はHPで、とか（停電情報でさえ）、IT社会万歳みたいなことを叫ぶ連中が多くてイヤになる。「こんないいつぶやきがあります。拡散希望」とか、クソクラエ。あ、そんなの、みつけちゃってる俺も俺だ。いかんね。自分から下らん情報を掘りに行ってるよ。

おととい帰宅すると町内会の会長から、計画停電情報についてのプリントを渡され、近隣に配って欲しいとの依頼があったそうだ（我が家は今年、地区部長なのです）。考えてみれば、いくらインターネットでぎゃあぎゃあいったところで、そのようなインフラの無いお年寄り家庭ばかりが取り残されている。買占めについても、機動力の無いお年寄は、この被害の薄い都会にいても今日明日の食料さえ手に入らない状況になりかねない。ケータイやらスマートフォンだの上っ面の情報に踊らされてるくらいなら、まずは隣人に声をかけよう。

 

ジテツウ

いろんな呼び方があるようですが、「○ーキニスト」ってのは、もともと嫌いなので。要するに「自転車通勤」ですが、確かもうかれこれ14年やってますか。明らかに今朝の自転車は数が多かった。ママチャリ系の人も増加していたが、「レースやってるけど、会社の都合で自転車通勤は普段はしてないのよね」風の人もチラホラいたような（ジャージと、バイクを見ればわかります）。速ぇ。

それにしてもマナー（ってか、交通規則でしょ）のひどいこと。ま、ワタシ的には慣れてますが。自転車もそうなら、渋滞気味の自動車も、いつもに増してケータイ凝視ドライバーの多さといったら。ケーサツもなにしてんだか。

そんなこんなで自転車屋さんが繁盛してるというニュースもあったが、昼の移動中に立ち寄った「Ｎシマ」に限って言えば、ガラガラ。お値段１０～１００倍ですからね、当たり前か。

僕はライトを買いました。停電に備えて、懐中電灯がないことに気がついたときには近所の店には、本体も乾電池も売り切れ。リチウムイオン電池なら在庫あるし、ライトも結構明るいし。

無事です。

揺れた時は、平和島のオフィス。地盤もゆるかろう、相当に揺れた。その後打ち合わせのため、芝浦へ移動。本来なら電車ストップのところ、自転車とはこんな時、無敵。近隣の公園は、ビルから出て避難した人たちでいっぱい。芝浦につくころにまた大きな揺れ。ガラス張りのビルが大きくうねっていた。瓦の落ちた家も。芝浦では相手のオフィスまで、１０階を階段で上がる。１５分ほど打ち合わせた後、四谷へ移動。学習院小学校そばの古い教会の壁が、大きく崩落していた。こちらはビルの７階。打ち合わせようにも、細かい余震が続き、とうとう先延ばしにして、とっととビルから出る、ことにして、営業終了。新宿通りから、青梅街道、映画でしか見たことがないような、詰まりまくる車と、人、人、人の波。こんな時ばかりは、自転車はみんな車道を走りやがって、じゃま（逆走も相変わらずだしね）。歩道から車道へ降りて歩く人も多いし、タクシーの取り合いも。ま、ともかく自転車だったおかげで、普段とさほど変わらず、帰宅。家族も無事。家の中も割れたり、崩れたものはナシ。

気から？

10日近く続いた立ったり座ったり（正確にいえば立ちあがった直後）にもいちいちヒヤヒヤするような痛みも少しずつ治まってきて、月曜に医者に処方された湿布がさらに抜群の効き目で、昨日、今日は快調に自転車通勤復活。医者からは寝てる間か、起きてる間のどちらかにしろと言われたこの湿布、効き目はいいのだが、粘着力も素晴らしく（医者の言う理由はココ）、ワタシの場合、夜にしてるのだが、起床後に、はがすのが大変。皮膚まで持っていかれそうになりながら、じわっとはがす毎日。すね毛もモモ毛もないのが救い。はっきり医者に診断されたのも、その気のうちなのか、とにかく週末はしっかり走れそうな気配。臨月に入れば、家を離れて自転車に乗るなんてことはムリなので、長距離走れるのも後一カ月の間くらいかな。その後はしばらくランナー転向か、ローラーマンか。はたまたそんな余裕すらないかもね。

 

 

45歳の春だから。

2月は、雪も降ったし、結局かろうじて1000kmを越えるに留まった。月中からの腰痛は、しつこく続いていて、腰から股関節の辺りがギクシャクした感じ。右足の痺れ感も消えない。三月になり、ひとつ歳をとり、このまま老化していくのか、俺。

長時間座っていると、痛くて立ちあがれないような、いつグッキリ来るかわからない危険な状態で、結局月初めの週末もおとなしくじっと過ごしてみれば外はいい天気で恨めしい。

でもって、今朝月曜は幾分楽になったものの、念のため帰りがけに医者に寄る。腰から来て足の痺れはすなわち、ザコツシンケーツーなのであるそうで、何番目だかの腰椎がどーのこーので、ひとまず湿布。先週のピークよりは、確実に楽にはなってますが。ぐずる息子の長時間の抱っこが響いたかな。やっぱり子育ては若いうちだと思ってみても、いまさらどうしようもないしね。これでいいのだ。

もうすぐ一年。

確かワタシが自転車に乗れるようになったのは、小学校一年生の夏休み。それが長い年月を経て、趣味になるとも思っていなかったが。世代も変われば面白いものも出回るようになるわけで、航に「ストライダー」なるものを買ってやったのが去年の三月。

 

   

最初はこんな感じだったが、特にこちらが教えるでもなく、足がつくので、こけて泣くこともなく勝手にバランスを取れるようになり、

 

 

ひと月もたてばこんな風になり、

 

イッパシに落車してみたり、なんといっても車体が3kgと軽いので、2歳3歳でも振り回しがカンタン。こけても自分ですぐに起こせるのがいい。

 

半年も過ぎれば、当たり前のようにすっかり乗りこなしていて、近頃では ワタシのママチャリの後ろについて、約2km離れた大好きな踏切見物にもでかけるのであった。三歳児でも、自転車は左、交差点では一時停止の左右確認、と教えてやれば、キチンと遵守してマジメに走っている。

２００９年から販売されているもののようであるが、近所では、ほかに見かけることもなく、航がこれで走っていると、すれ違う人は、ほとんどが「目が点」状態なのも面白い。補助輪つけて重そうによたよたしている5歳児位をみて、心の中で親馬鹿的に優越感に浸っているのも事実なのだが。しかし二歳程度で、こうやって自転車のバランスがとれるという事実には驚き。

最近、前座席では重くなってきたのと、来る二人目に備えて、ママチャリも後部座席をつけて、三人乗り仕様になったのだが、こうなると荷物が載せられないのも事実。航が単独で自転車でついてきてくれれば、買い物も楽だぞ。たのむよ、お兄ちゃん。

悶々

ま、仕事のことを引きずってもいいことはないので。

4月下旬とやらで、あったかいのはいいのだが、猛烈に風が強い。とおもったら、帰るころには風速も増して、さらに冷たい風になる。手袋外して走りだしたのを少し後悔するくらい。今週は晴れ続きで、通勤的には良く走れましたが、週末は換気扇交換工事立ち会いで、DNS。日曜もお尻時間制限あり。早出しようかな。

この調子なら7月には夏ですね。

レッグウォーマをはずして、脛を出して走りましたよ。どんだけ寒くても春は来るのだなと少しは嬉しくなりました。予定日から逆算してちょうど三カ月。生まれてくるときには初夏です。待ち遠しいです。