父は船乗りで、小さな頃に、みっちり遊んでもらった記憶があまりない、もとより、海の上で家にいないのでどうしようもなかったのだが。そんなことが影響しているのか、もともとそうなのか、いまでも父親とふたりでは、うまく会話できない。代がかわって、自分が子育ての順番になったいま、毎日家に帰れるサラリーマンとしては、将来的にそうならないよう、なるべく相手をしてやりたいものだと思っている。世間的に暦的に平日である5月1日が、なぜか我社はお休みなので、そろそろ近所の犬などに興味を持ち出した息子に、動物園などどうでしょう、ということで、ありがたく多摩動物園まで車で出発。同僚によると、人は「一回目は子どもの頃、二回目は色気付いてデート、三回目は親として子連れで、そして孫と」の計4回、動物園に行くのだそうだ。が。多摩動物園ってところ、とにかく広いうえに、アップダウンが半端じゃない。貸し切って自転車レースでもやったら面白いだろうにというくらい平坦なところもなく、次の動物の檻まで歩く歩く。人生で三回目のワタシにとってもかなり足に来そうなのに(疲れて歩かない息子10キロを抱えて)、見渡すと、あちらこちらで、人生で4回目の方たちが、かなり哀れでありました。酷だな、多摩動物園。しかしあらためて動物園に来てみると、動物たちの大半は寝てたりするもので、親の予想とは裏腹に、1歳9か月の息子の反応はそうでもないようでしたが、ライオンバスの迫力にはまずまず喜んでいたようで、ま、無意識な記憶のかなたにでも今日のことがインプットされたとしたら、それはそれで、良しとしましょう。
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