おそらくは、万が一のことも起きない土曜日。車があるのがもったいない。来週のPET検査は、埼玉医科大学の医療センター。場所は、日高市。調べてみれば、越生だ、毛呂だ、って、自転車ではよく走ってる方面。だからと言って、荒川からぐるっと回っていくわけじゃないんだけど。検査の時間は11時。その前、5時間は食事がNG。航は僕に似たのか、空腹になると不機嫌になるタイプのようで、この長い入院中、髄注のとき、MRIの時、CTの時、とにかくダメ。しかも、病院では外来が順番を優先されるらしく、時間がずれることもしばしば。怒りから最後にはぎゃんぎゃん泣きだす始末で、まあ、食べることくらいしか楽しみのない入院生活にそりゃ酷だよなあと同情しないこともないのだが。このPETの日にも、時間がずれこむとまずいんじゃない?と由紀が、病院までの道中をロケハンしてきたらという。車をガレージの中に置いておくのももったいないし、んじゃま、行ってきますかと10時過ぎに出発。近場で細かい買い物をした後、所沢街道からえっちらおっちら下道はしっていったら、もう、この463号って道は、いままでになくストレスフル。意味もなく断続的に渋滞していて、30km余りの道を結局二時間かかって到着。こりゃたまらん、っつーわけで、帰りは鶴ヶ島から高速に乗ったら、ほぼ半分の1時間ちょいで自宅に到着。そんなつもりじゃなかったのでETCカード持ってなくて、「一般」のゲートを、ゆるゆると通過するのでありました。ま、下見しといて正解か。
車ついでに帰宅してすぐ、灯油を買いに出て、帰ってくると、航の幼稚園の友達(朝のバスもクラスも同じ女の子) 母子がちょうど訪ねてきた。昨日、航を踏切見物に連れていくとき、やはり同じバスルートの子のお母さんに遭遇し、航ともども挨拶したのを聞きつけてきてくれたらしい。由紀も玄関先に出てきて、その後の幼稚園の様子をいろいろと聞いた。毎日、日直が、「今日おやすみのひと」で、航の名前を呼んでいてくれたり、大人の想像以上に子供たちは、来られなくなった航のことを気遣ってくれているようだ。航も窓越しに、二人に手を振って、嬉しそう。ちなみにこの女の子、かなり可愛いのだな。
夕食時、航の顔。ホントに表情が柔らかくなったと感じる。病院にいる時より、ずっと食欲もあるし、絵もいっぱい描くし。あたりまえか。皮肉な話だが、入院生活でかなり成長したような気もする。前向きに考えないとね。
入浴中、母から電話、出られない僕に代わって、航がかなりしゃべったようで、 あがったあとかけ直すと、母の声も嬉しそうだった。そういえば、夏の日、ぼくも母には、強く励まされたことを思いだした。父にはなったが、私もまた、子なんだなと、最近読んだ小説の一節が浮かんだ。
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